外国人留学生アルバイトの源泉徴収に注意
事業主から外国人留学生にアルバイト代を支払うときには、給与所得に基づく源泉徴収が必要となります。
ただし、日本と外国人留学生の出身国との間に租税条約が結ばれている場合は、一定の手続を行うことにより租税条約が優先適用され所得税の全部、または一部が免除されます。
一例としては、外国人留学生の出身国が中国の場合、所得税の全額が免除されます(※①日中租税協定21条)。しかしながら、中国からの留学生であっても学校の学生ではない場合(※②大学、大学院などの学生に限られ、民間の日本語学校在学の学生は対象外)には免税適用外となります。
外国人留学生の採用の際、また、アルバイト代の支払いに際しては、各国との租税条約やその内容に注意をするようにしましょう。
※①日中租税協定 第21条
専ら教育若しくは訓練を受けるため又は特別の技術的経験を習得するため一方の締約国
内に滞在する学生、事業修習者又は研修員であって、現に他方の締約国の居住者であるも
の又はその滞在の直前に他方の締約国の居住者であったものがその生計、教育または訓練
のために受け取る給付または所得については、当該一方の締約国の租税を免除する。
※②学校教育法1条に規定する学校
第1条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。(専修学校・各種学校は一条校に該当しない。